部屋探しをしてるから未練はない

部屋探しの壮大な謎かけが見つかった。果たしてこれは何なのだろうか。あまりに情報が少なすぎて、まったく理解できない。あるのは3年後に、また部屋探しをしてほしいという言葉だけ。

彼も顔が引きつっている。中を開けてると「お久しぶりです。元住人です。アナタはこの物件の良さが分かったみたいですね。気付かなかったら引越してくれているだろうから。共感できた事を嬉しく思います。それだけで充分!!私は別に部屋探しをしているので未練はありません。実はそこにある物を忘れてきました。手紙があった穴のもっと奥に紐があります。そこを引っ張るとからくりがあるので試して欲しいのです。本当に大切に育てて下さいね。」

部屋探しを焦ってるのかな

奇妙な内容に二人で顔を見合わせる。たっくんは早速穴の奥を探してみる。ドライバーを持ってきてグリグリほじっていくと、白い紐が出てきた。「どうする?」私の問いかけに、興味津々な彼は一気に引っ張った。カタンッ。古びた箱が出てくる。開けると、いくつもの小さな葉が芽を出していた。「これは何の植物?」元住人がきっと楽しみにしていたものだから、簡単には手に入らない物なんだろう。今頃焦って部屋探しをしている姿が目に浮かんだ。

部屋探しじゃないけど相談する

これがなんだか知りたくて、近くの花屋さんに聞いてみるが何だか分からないので、気長に育ててみる事にしよう。その植物はすくすく育って、真っ白い実をつけた。それでも何だか分からない。気になるが、誰も知らない。段々と元住人の存在が気になってくる。「不動産屋に聞いて、明らかにしよう」たっくんも私も真実を知りたくてしょうがなかった。「お部屋探しでしょうか」カウンターの女性が話しかけてくる。今までの事を話すと、男性の人が出てきて奥の方に案内される。

Copyright 部屋探しの壮大な謎かけ 2017
無断転載、無断コピー等一切を禁止します