部屋探しで彼を止めるのに苦労する

部屋探しの壮大な謎かけが見つかった。果たしてこれは何なのだろうか。あまりに情報が少なすぎて、まったく理解できない。あるのは3年後に、また部屋探しをしてほしいという言葉だけ。

たっくんは目を大きく見開いた。私はその顔が何を言いたいか分かった。ここに決めたいのだと。そんなのダメダメ!!と返す。いくらピンときても、もっといい物件があるかもしれないから他も見るべきだ。一応保留にしてもらい、彼をやっとの思いで説得し、よその不動産屋へ向かった。理想に近く惜しい物はたくさんあるが、車の音が煩かったり、近所に公園が無くてなかなか見つからない。そうしている内に足も痛くなり帰ることにした。また別の日にしよう。部屋探しって疲れるのね。

部屋探しが呆気なく終わる

二日考え、それでもあの物件がどうしても気になって、また行く事にした。「あぁこの前のお客様〜!!あそこはまだ残っていますよ」憶えていてくれたみたいだった。たっくんは「ここに決めます」大声をあげる。私達とこの建物は何かの縁がある気がする。本当に呼ばれている感覚があったから、すぐに契約書にサインして呆気なく部屋探しが終わる。「ぼちぼち荷物もまとめていかないとね」いつも遅い彼が想像できたから言っておいた。私は早くもその日の夜に、要らなくなった洋服を分け始める。

部屋探しの後に待っていたもの

引越しの当日は、やっぱりバタバタしていた。まだ準備が出来ていない彼は全然寝ないで作業をし、目が充血している。煩い音のおかげで私まで眠れなかった。「よしっ!出発だ」やっとこの時がきた。車を運転し新しいアパートに着く。ドアを開けるとたくさんのダンボールが玄関を占領していた。どこに何があるのか確認し隅々まで見る。押入れを開けると小さい穴があった。ほじってみると紙が見えた。「部屋探しが上手なあなたへ」と書いている。「なにこれ?」

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